薬局内研修
不眠症治療
研修日時 令和4年7月16日土曜日16:00~17:00
1,ベンゾジアゼピン系薬はω1とω2受容体の両方に作用する。
・ω1 催眠鎮静作用
・ω2 抗不安(依存性との関わりが強い)、筋弛緩(転倒・骨折を起こす)、抗けいれん作用
2,非ベンゾジアゼピン系薬はω1選択性が高い。
・ゾピクロン(アモバン) 唾液分泌に戻るため、服用後の苦みが問題になる。
・ゾルピデム(マイスリー) コロナ禍、過食による体重増加が注目されるようになった。
・エスゾピクロン(ルネスタ) ゾピクロンより頻度は減ったが苦みが問題になるケースがある。
3,メラトニン受容体作動薬は依存リスクがなく、睡眠リズム調整作用により後ろにずれるのを戻してくれる。
4,オレキシン受容体拮抗薬は依存性も問題なく、翌日の眠気も少ない。
・スボレキサント(ベルソムラ) 効きが弱く、吸湿性のため一包化不適、併用禁忌薬も多い。
・レンボレキサント(デエビゴ) 効きが良い。デエビゴ5㎎でゾルピデム10mgと同じくらいの効き目がある。
5,アメリカでは三環系抗うつ薬トラゾドンが、睡眠治療の中心的役割を担っている。その他では、NaSSAミルタザピンや非定型抗精神病薬クエチアピンなども使われている。