健康応援コラム
脳卒中・心筋梗塞が配偶者のうつ病に
京都大学などの研究グループは、脳卒中や心筋梗塞の患者家族がうつ病になるリスクが高い傾向にあると発表しました。
脳卒中や心筋梗塞を発症していない夫婦に比べ、発症した人の配偶者がその後にうつ病になった割合は13%上回っていました。また、命に関わる重症度だった場合には23%も上回っているなど、うつ病リスクがさらに高まる傾向がみられました。
日本でのうつ病患者数は100万人以上で、増加傾向にあります。これまで、うつ病の患者本人は脳卒中や心筋梗塞などの心血管疾患発症リスクがあることが分かっていましたが、家族への影響についてはあまり研究されていませんでした。
現在、がん患者や認知症の家族へのカウンセリングなどは行われていますが、脳卒中や心筋梗塞の家族への対策は行われていません。研究グループは、「家族や世帯全体を意識したメンタルケアの提供が、今後の予防医療における重要な視点となる可能性がある。」と報告していました。