薬局内研修
ツイミーグ
研修日時 令和6年5月14日火曜日12:30~13:00
・日本で開発され日本でしか使われていない薬。
・出荷調整が続いていたが、2023.12末より通常出荷になっている。
<メトホルミンとの違い>
・メトホルミンの持つ膵外作用(糖新生抑制・糖取り込み能改善)に加え、膵作用(グルコース依存的なインスリン分泌促進作用)も併せ持つ特徴がある。2つ(ツイン)の作用をもつイメグリミンで‘‘ツイミーグ‘‘と命名。
・メトホルミンの膵外作用よりも乳酸を生成しにくい機序→乳酸アシドーシスを起こさない。
臨床試験で乳酸アシドーシスの発現は見られていない。
<併用・効果について>
・各糖尿病薬に追加投与することでそれぞれHbA1cの低下が認められている。単独投与においてもHbA1c低下が優位に認められている。→すべての糖尿病薬と併用可能で単独投与も可能。
・メトホルミンの最大用量とも併用可能。
・メトホルミンとの併用で64例中16例に胃腸障害(下痢・むかつき・食欲不振)がみられた。→メトホルミンに追加投与する場合注意必要。
・メトホルミンからツイミーグへの切り替えの場合、HbA1cが上がってしまう報告あり→追加投与のほうがよいと考えられる。
・体重の増減作用はない。
・SU薬・グリニド系との併用で低血糖のリスク↑。
<用法について>
添付文書上は1回1000mg(2錠)1日2回朝夕に経口投与である。
実際の臨床では1回500mgから始めたり1日1回から始めたりする先生も実際いる。
→少量から始めたほうが胃腸障害は出にくいと報告あり。
用法の改定については現在検討中とのこと。
少量投与でレセプト切られることは今のところないが、薬局としては疑義照会必要。
<注意点>
・主な副作用は低血糖、胃腸障害がある。
・併用禁忌はなし。
・禁忌ではないがeGFR45未満は投与推奨されない→服用により腎機能が下がるわけではない。
腎機能低下患者への投与については現在臨床試験中。