薬局内研修
咳止めとして処方される漢方薬について
研修日時 令和6年8月2日土曜日13:00~13:30
55[麻杏甘石湯]
効能・効果:小児喘息、気管支喘息
★小児喘息の適応はあるが、大人で使用されることが多い。
〇麻黄、石膏:効果が高く強め生薬。熱を下げる効果が高く、体が冷えることもある。
〇杏仁:咳や痰を鎮める効果が高い。体力がある人向けの生薬。
96[柴朴湯]
効能・効果:小児喘息、気管支喘息、気管支炎、咳、不安神経症
★小柴胡湯と半夏厚朴湯を足した成分構成。
〇小柴胡湯 :抗炎症作用(柴胡とオウゴン)と胃腸機能を整える(人参)
〇半夏厚朴湯:気をめぐらす作用(厚朴、ソヨウ)と水分の分布調整で精神を安定させる作用(茯苓)がある・厚朴、ソヨウ、半夏で喉の異物感をとる作用がある。
★消化器系の症状を伴う場合は茯苓飲合半夏厚朴湯を、精神系の症状を伴う場合は半夏厚朴湯を、呼吸器系の症状を伴う場合は柴朴湯を使用するように使い分けることが多い。
★五虎湯は麻杏甘石湯とイメージが近く、ソウハクヒ(鎮咳作用)が追加されている。