健康応援コラム
そのダイエット本当に必要ですか?
プレコンセプションケアという言葉を耳にされたことはありませんか?
プレ:前もって、コンセプション:妊娠
という意味の言葉で、若い男女が将来のライフプランに備えて日々の生活や健康と向き合うことを指す言葉です。[国立生育医療研究センター プレコンノート抜粋]
近年若い女性の痩せや肥満、出産年齢の高齢化により、リスクのある妊娠が増加しています。ご自身の今を知り、生活を整えていくことは、妊娠・出産のリスクを減らすためにも非常に重要です。今回はその中でも、痩せと妊娠に注目してみましょう。
痩せた体型=きれいとの認識から、本来痩せる必要が無いにも関わらず、ダイエットを望む女性が珍しくありません。
マイウェルボディ協議会が行った、全国の16歳〜23歳の女性1,000名を対象とした自身の体型に対する認識に関する調査の結果、やせ(※BMI:18.5未満)の約18.8%、普通体重(※BMI:18.5以上25未満)の約53.4%が自身を「太っている」と認識していることが明らかとなりました。また、やせの28.6%、普通体重の51.3%が現在ダイエット中であることが分かりました。
令和4年度の栄養調査の結果、滋賀県のBMI18.5未満の割合は、15−19歳で27.7%(全国平均22.9%)、20歳代で18.6%(19.1%)、30歳代で22.4%(14.8%)と、全国平均と比較してもやせている若者女性が多い現状です。
(※BMI:体重(kg)÷{身長(m)×身長(m)}にて算出)
痩せているとどのような影響があるのでしょうか?
プレコンセプションケアの視点から、痩せが及ぼす影響について確認してみましょう。
やせでは、自身の生命維持へのエネルギー供給が優先され、女性ホルモンの分泌に異常により周期的な排卵・月経が生じず、月経異常を生じる可能性が高くなります。これにより、月経異常、不妊症のリスクが増加します。また、流産、早産、低出生体重児(2500g未満で生まれた子供)のリスクにつながることも示唆されています。母体の低栄養による低出生体重児では少ない栄養でも生きていけるよう、栄養を体内にため込みやすい体質になると考えられており(DOHαD仮説)、将来の高血圧、糖尿病、心血管疾患などの生活習慣病発症リスクが増加すると考えられています。加えて、神経発達や認知機能等にも影響を及ぼす可能性があります。
今の妊娠希望に関わらず、自身の健康状態を整えることは非常に重要です。ボディラインを整える方法は過度のダイエットだけではありません。日々の運動、ストレッチ、バランスの取れた食事により適性体重(BMI:22)を維持し、健康な生活習慣を身につけませんか。
本当にダイエットは必要でしょうか?一度立ち止まってご自身の体に向き合ってみましょう。
参考文献
国立成育医療研究センター「プレコンノート」
マイウェルボディ協議会「日本の女子高生・女子大学生における痩せ行動とその影響に関する調査」
滋賀県「令和4年度「滋賀の健康・栄養マップ」調査報告書」
厚生労働省「令和4年国民健康・栄養調査報告」
子ども家庭町「プレコンサポーターTEXTBOOK」