健康応援コラム
シワ・たるみ取りに人気の超音波機器ハイフでの事故多発
顔のシワやたるみをとる目的で超音波を照射するハイフという機器での事故が頻発しており、消費者庁や国民生活センターが注意を呼び掛けています。本来は医師が治療に使用する医療機器ですが、エステサロンの施術でも使われ始めています。近年は「セルフハイフ」として、顧客自身に機器を使わせるエステサロンも増えているようです。
消費者庁の「事故情報データバンク」には2015年1月から21年6月までに、ハイフによる事故が77件集まっています。「顔面の一部に麻痺が残った」といった神経の障害が10件、「あごに赤茶色のシミのような痕ができた」というような皮膚の障害が14件、「やけど」が33件です。美容外科などの医療機関でも17件の事故が報告されていますが、エステサロンではその3倍の53件に上っています。同庁では報告されない被害も多いため、さらに多くの事故が起きている可能性もあると懸念されています。
現在もセルフハイフを含めて、医療機関以外でのハイフは続いています。中小のエステサロンは業界団体に未加盟のところも多く、事故が頻発していることが伝達されていないことが背景にあるようです。安易なハイフの利用はお控えください。
※ハイフ 高密度焦点式超音波の略称。光を照射するレーザー治療とは異なり、ピンポイントで高密度の超音波を照射できる医療機器です。前立腺がん治療に使われていたが、小顔や脂肪が減る等、美容目的での使用が増加しています。