健康応援コラム
フォシーガの心不全適応について
13:00~13:30演者:メーカーMR様
1、心不全と診断後5年以内に約半数が死亡すると言われており、癌と同様に予後が悪い。そのため、心不全治療では入退院を繰り返さない、増悪させないことが重要となる。
2、糖尿患者の4割はCKDを、3割は心不全を合併しているとされる。
3、フォシーガの心不全への主な作用は3つあり、①腎臓での浸透圧性利尿作用(SGLT2阻害作用)②TGFの是正と心血管保護作用③心線維化の抑制作用である。
4、DAPA-HF試験では、プラセボに対し心血管死・心不全による入院・緊急受診リスクを26%有意に低下させた。また、入院リスクは投与28日後と早くから差が出ていた。
5、有害事象はフォシーガ群とプラセボ群に大きな差はなく、死亡に至った有害事象はフォシーガ群の方が少なかった。糖尿病合併の有無別の有害事象発現例数も同程度であり、糖尿病でない方にも低血糖は惹起しなかった。
6、SGLT2阻害薬のうち、1型・2型糖尿病に適応があるのはスーグラとフォシーガ、慢性心不全に適応があるのはフォシーガ(2020.11~フォシーガ10)のみである。フォシーガは慢性心不全の標準的治療を受けている患者に限られるが、糖尿病合併の有無に問わず使用可能である。