健康応援コラム
塩分と上手につきあう
塩分に含まれるナトリウムは、体内の神経の伝達や筋肉を動かす信号などに使われている重要なミネラルです。体の中のナトリウムのバランスが崩れると様々な影響が出てしまいます。しかし、塩分を取りすぎてしまうと高血圧だけでなく、主に5つの悪影響が現れることが知られています。
①体のむくみがひどくなる
②高血圧になってしまう
③骨粗鬆症を招いてしまう
④胃がんに繋がる
⑤認知症のリスクが上がる
などです。
厚生労働省による1日あたりの塩分摂取量の目標値は男性:7.5g未満 女性:6.5g未満です。コンビニのおにぎりを例にすると、鮭やシーチキンおにぎりの食塩相当量は、1個1g~1.5gくらいです。
塩分の少ない食事はどうしても物足りなさを感じてしまいます。代替策として、だしを用いた「うま味」を効果的に用いることや、アクセントのある風味を加えるのも方法の1つです。わさびや唐辛子、山椒、カレー粉、コショウなどのスパイス、ハーブや薬味などの香りは、味に変化がつくことで味が引き締まり、塩分が少なくても気になりにくくなります。また、レモンや酢、ゆずといった酸味は塩の代用に使えるので、上手に活用しましょう。
ナトリウムの排出や吸収を防ぐ作用をもつおすすめの栄養素に、カリウム・カルシウム・アルギン酸ナトリウムがあります。カリウムは野菜や果物に多く含まれている栄養素で、ほうれん草・アボカド・バナナなどに多く含まれています。カルシウムは魚介類や乳製品、大豆製品に多く含まれています。アルギン酸ナトリウムはナトリウムの吸収を防ぎ、便と一緒に排泄する作用があり、わかめや昆布、もずくなどの海藻に含まれています。
正常な血圧を保つためにも、塩分がどれくらい含まれているのか意識するところからはじめ、塩分と上手に付き合える食材を摂取できるよう、意識してみましょう。